足の疲れ〜ある日の施術より〜


30代女性。立ち仕事が多いとのこと。仰向けに寝ていただくと、つま先が天井を向いていない。私の方でつま先を持って向けようとすると、ふくらはぎが突っ張って伸びないので、つま先が動かない。就寝時にたまにふくらはぎがつる。

このような場合、筋肉中の老廃物をうまく処理することが大切で、そのために直接筋肉を弛めたりする施術もありますが、そうすることで筋肉中からようやく出ていった老廃物の処理工場が手一杯だと、あまり意味がなくなってしまいます。

その処理工場の役目の大半を肝臓が行っています。肝臓を元気にすることで、老廃物処理の効率も上がる上に、血管(静脈)の渋滞が解消され、末梢からの血液の帰りもよくなるのです。

均整には「内臓賦活(ふかつ)法」という技術があります。各内臓それぞれに対応して「腎臓賦活法」「胃賦活法」などに分類されていますが、筋肉中の老廃物処理ということでいえば、「肝臓賦活法」を使うことになります。

お腹への施術方法は数多くありますが、均整法では、単に緊張している内臓を弛めただけで終わらず、そのことで全身のバランスがどう整っていくかまでを視野に入れて行います。

例えば、体の右側にある肝臓が緊張しているときには、逆に体の左側のどこかでがんばってバランスをとっている可能性がありますから、肝臓だけを弛めたところで施術を終わると、左側のどこかの緊張が残り、立ったときに体が左に傾いたままになってしまうこともあります。

今回の場合も、ふくらはぎへの施術は行わずに、まず肝臓賦活だけをさせていただいたあとにつま先の動きを確認し、やわらかくきちんと天井を向いてくれましたので、そこからあらためて全身のバランス調整に入っていきました。

※つま先が天井を向かないのは、肝臓以外の原因として、頭からつま先まで伸びている、膀胱経が原因している場合もあります。膀胱経は水の性質、肝経は木の性質であることから、木に水が足りているか足りていないかというイメージでの膀胱経調整を先に行い、肝経調整を兼ねる場合もあります。

※こちらも参考になさって下さいね。 快風院 症状別 体型紹介ページ『下半身の症状』

(2005年9月7日)



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