顎関節のポイント〜ほおの幅の左右差〜


口を開けたときに、アゴがカクカクしたり音が出たりする場合、直接的には顎関節への施術も大切ですが、均整法ではその前に、やはり全身のバランス調整を重視します。

特に顎関節は骨盤や股関節と連動する傾向が強いです。「骨盤の捻れが強まって、時間とともに上に上ってきてアゴも捻れてくる」という言い方もできます。よって、まず骨盤、股関節の歪みを整えることが、顎関節調整の大前提になります。

顎関節のアンバランスの目安はいろいろあり、先述のカクカク感やクリック音ももちろんですが、他に、目で見たときに分かりやすいのは、ほお(鼻の両脇の盛り上がり部分)の幅を比べてみることです。左右を比べて、幅のせまく見える側、もしくは盛り上がって凸 状に見える側の顎関節が、前方に来ていることが多いです。

顎関節は、頭蓋骨の側面部分にあたる「側頭骨」やほおの部分の「頬骨」に、アゴの骨「下顎骨」がはまるかたちで構成されており、様々な要因(先述の骨盤との連動など)で側頭骨や頬骨のわずかな前方へのずれが起こると、顎関節自体も一緒に前方へずれることになります。すると逆側の顎関節は相対的に後ろに下がり、全体としてアゴの捻れが発生します。それら側頭骨や頬骨が前方移動している場合に、鼻横のほおの幅がせまく見えたり、盛り上がって見えるのです。

美容的には輪郭の矯正、シンメトリー(左右対称)矯正にもなりますが、一部分の見た目だけに注目するよりも、全体の一部として、全身のバランスを整えた結果 、ほお骨の左右差もなくなってくることが理想です。

こちらも参考になさって下さいね。『均整法と美容』

(2006年1月11日)

※この回には顎関節の前方、後方移動のことを主に書きましたが、例えば肝臓の疲れが長引くことで、立った姿勢のときに左肩が上がる、または右肩が上がるポーズ(均整法での‘フォーム3’または‘フォーム4’)をとる方の場合、上がった肩の方に首を傾けてバランスを保つのが通 常のしくみです。

すると頭蓋骨も右または左に傾いたままの姿勢でいることになりますから、首の骨の側方移動から(顎関節の横の動きをコントロールしているのは主に頚椎2番)、顎関節のずれにつながることもあります。(2006年9月2日)



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