肝整歪みが整っていく流れ


均整法では姿勢を12種類に分類し、整えていきます。動作で分けたり(例:前後型、左右型、回旋型)、部位で分けたり(例:頭脳型、消化器型、呼吸器型)します。

毎回の施術は、その方の不調が現在どの部位や動きの中にあるのかを、これら12種に当てはめるところから始まります。

先日いらした50代男性。立った姿勢で左に体を捻る動作がきつくて右の腰が痛いとのこと。逆に言えば「右に捻るのが楽」=「右回旋型」と観て、右回旋型用の施術を行います。

その場で一時的に現れている不調の改善であれば、この流れで十分ですが、12種類のうち、3種類くらいの体型が混ざり合っている方では、こうシンプルには行かないことも多いのです。

例えば生まれ持った体型が12種類のうちの「左右型」だったとして、この体型が極端にならず、ほどよく維持できていれば、それがこの方にとっての健康体。

そこになんらかの原因で痛みや不調が出てくると、この方の「左右型」に「回旋型」が被さります。ここまでが上記の男性の状況。鏡などでご自身の姿を見て「俺って体が歪んでいるような気がするな〜。」という段階です。

この状況が長期的に続くと、回旋型の上にさらに別の体型が被さってきます。均整法では「複合体型」と呼びます。すると、歪みはよりはっきり見えてくる。。。のではなく、実はその逆で、一見何も歪みがないように見えます。いくつかの歪み同士が釣り合ってしまうために、真っ直ぐに見えてしまうのです。

ここまでくると、感覚も低下するので、痛みも不調も感じにくく、「何だかだるい」「何だか疲れやすい」「肩が凝っているとよく言われるけど、自分では分からない」など、訴えも漠然としたものになります。

施術の流れとしては、全身のガチガチをほどくために、いちばん上に被さっている体型を狙って整えていきます。はがしていく、といってもいいかもしれません。そして、その下にある回旋型が現れてくれば成功。

ただし、見た目には真っ直ぐ見えていたのが、回旋型が下から浮いてきたことで歪んだように見えたり、さらに感覚も戻ってくるので、あちこちに痛みや不調を感じるられるようになったりすることも。

その上で、回旋型をきちんと整えつつはがしていくと、ようやくその方の健康体が現れてくるのです。もちろん1回の施術でここまで到達できることはありませんから、期間も回数もそれなりにかかることになるでしょう。

様々な整体や手技療法を1,2回ずつ試して改善がなく、次々に変えていらっしゃる方。上記のような流れにはまっている可能性もありますから、ご自身で気に入った整体や療法があれば、ひとまず腰を据えて3ヶ月くらいはじっくり試されてみてはいかがでしょうか。長い目で見るとそのほうがずっと近道になるはずです。

※12種類の体型については、こちらも参考になさって下さいね。快風院 症状別体型研究『12種体型』

※※今回の記事では「複合体型」という、均整法的な見方から「整いにくい歪み」のことをお話ししました。整いにくい歪みとは「内臓からの歪み」と言い換えることもできます。そのことに焦点を当てた『肝整.net』というサイトを立ち上げました。合わせてご覧いただくと、あなたの整体の受け方に間違いがないかどうか、よりはっきり見えてきます。

(なぜいくつもある内臓のうち、胃整でも腎整でもなく‘肝整’なのか?は当サイト『肝臓と整体の情報館』内、肝臓疲れはどのように全身に伝わるか?をご覧下さいね。)

 

(2006年12月31日)



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