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30代男性。右首〜右肩にかけてのコリがだんだんひどくなってきている。右肩を回す度にゴリッ、ゴリッと音がする。ゴリゴリ音は右肩甲骨の内側付近から出ている様子。 仰向けで首を触らせていただくと、右だけではなく左も、硬くてはれぼったい、独特の手触り。 言葉で説明するのは難しいのですが、この感触はタバコを吸われる方に多く見られます。心肺の慢性的な疲れが神経をたどって首に上がるためです（詳しくはこちらの「神経ネットワーク図」をご参照下さい）。 さらに、胸郭（肋骨）全体は硬くて弾力がなく、12本ある肋骨のうち、右の、上から3番目が背中側へ出っ張っています。 この肋骨の位置を正しくするように全身のバランスを整えることで、ゴリゴリ音は解消されました。肋骨が出っ張った分だけ、肩甲骨が動くときにひっかかっていたようです。 「整体で歪みを整えてもまた元に戻るから」を理由に、整体を敬遠される方もいらっしゃいます。 整体で歪みを整えるということは、1回の施術によって体をまっすぐに固定することではなく、個人個人によって異なる歪みの原因とそのしくみを知り、まずは施術によって、原因解消後の体がどれだけ快適なのかを先取りし、体験してもらうことなのです。 歪みの原因としくみを知ると、それを自分で改善して、歪みが元に戻らない、整体いらずの体作りに取り組めます。 また、改善は難しいので、なるべく改善に向けて心がけつつ、歪みが元に戻りかけて、つらくなった時にまた整体にいらっしゃるという選択もできます（ほんとは‘整体いらずの体’を手に入れていただきたいですが）。 この方の場合でしたら、タバコをやめると→「心肺への負担が減る→肋骨全体に弾力性が出てくる→第3肋骨の出っ張りも引っ込み、ゴリゴリ音解消。首のはれぼったい硬さも取れる」。 この「」内を、まずは施術によっていったん実現し、タバコをやめたあとの体って、こんなに快適なんだというのを実感していただき、禁煙、そして整体いらずの体作りへのはずみにしていただければ幸いなのです（実際に禁煙を成功させた方々のお話を伺うと、先取り体験の何倍も快適みたいですよ）。 ちなみに第3肋骨がついている背骨（胸椎3番）は肺と関係が深く、この方の場合、喫煙の習慣が首の腫れぼったさや肋骨の形状に大きく関係しているのは明確ですから、そのことを申し上げ、同じように喫煙し続ければ歪みは戻り、またゴリゴリ音は出てくるであろうこともお伝えしました。 タバコばかりでなく、お酒をやめたあとの体、食べ過ぎをやめたあとの体、夜更かしをやめたあとの体etc.いろんな体を先取りしてその快適さを体験し、あなたの悪習慣を断つはずみにして下さい。 ※施術後、まずは目に見えて猫背がスッキリする場合が多いです。猫背の、ちょうどその位置に肝臓があり、タバコ、お酒、間食のし過ぎetc.の後処理を、休みなく頑張ってくれているからです。 (2007年9月14日） |
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