下腹部の痛み〜ある日の施術より〜


40代女性。半年ほど前から、月に一度、左の下腹部に痛みを感じるようになった。ときには寝込むほどのこともある。

このような場合、まずはもちろん、婦人科などお医者さんでの受診が必要です。ただ、それで何も異常がなく、しかし相変わらずの状況が続くことがあります。この方もそうでした。下腹部は左だけではなく、全体的に張ったような感じです。

立った姿勢を観させていただくと、体重が左足にかかりやすくなっていました。 ‘交感神経過敏姿勢’といってもよく、自律神経のうち、交感神経が過剰に働いているとき(例えば、体や気持ちが緊張し過ぎているときなど)になりやすい姿勢です。

「お腹が痛くなるのは、排卵の時期ではないですか?」と伺うと、まさにその通りとのこと。

なぜ排卵かというと、排卵は交感神経の働きによって起こるからなのです(生理は逆に副交感神経の働きで起こります。詳しくはこちらの交感神経と副交感神経の関係をご参照下さい)。

下腹部全体が張っているところに交感神経過敏姿勢(左足加重の姿勢)が加わり、左の下腹部に常に負担がかかっている状態がまずあること。

そのまま排卵になり交感神経をいつもより使う時期に入ると、交感神経過敏姿勢がさらに強くなり、そのとき左下腹部への負担も大きくなるであろうということが読み取れます。

女性の身体の歪みを整えていく場合、毎月のリズムを視野に入れることを忘れてはなりません。

それでは、下腹全体の張りはなぜ起こるのでしょうか。こちらもお医者さんでの検査で異常がないのであれば、別の視点からその原因をとらえてみることができます。

均整法で身体のごくわずかな変動を観察してみると、みぞおちと前頭部(おでこ)、喉とくるぶし、肋骨と骨盤など、ある部分とある部分とが、連動して緊張したりゆるんだりするのが分かります。

この方の場合、下腹部と後頭部が連動して張っていました。仕事や環境の変化などに対する頭の使い過ぎから、後頭部の緊張が、下腹へも反射している様子。

そこで後頭部を視野に入れつつ、今回のこの方に現れていたF6(フォーム6。均整法での体型分類で左回旋型)姿勢を整え、左足加重を解放すると、下腹はふわっとした弾力感を取り戻しました。

※肝臓疲れによる、腹部内血流の滞りも影響することがあります。この場合に、重力の関係から、下腹部のさらに下、お尻の血流が滞って、痔の原因になっている方も多く見られます。

こちらのページの【血液循環図】 もご参照下さい。各臓器から心臓へ帰る血液のルートが肝臓で一本になるため、肝臓が慢性的な疲れによってうっ血すると、ルート全体が渋滞になってしまうのです。

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テレビ東京「主治医が見つかる診療所」11月26日(月)放送分で、身体均整法が紹介される予定です。

内容は「冷え性」。身体均整師会会長自ら出演、小林幸子さんや大桃美代子さん、森口博子さんを均整法で調整します。

番組スタッフの方のお話によると、これまでの収録の中で、ゲストのみなさんの驚きようなど、今回がいちばん盛り上がったとのこと。

番組の1時間枠の中、均整のコーナーがどのくらいの時間放送されるかはまだ未定のようですが、均整の収録だけでも、2時間半にも及んだそうです。

放送時間は夜7時〜。身体の悩みをお持ちで整体をお探しの方や、整体で開業したいと思われる方にはとても参考になると思います。私も楽しみにしています。ぜひご覧下さいね。

「主治医が見つかる診療所」ホームページ (テレビ東京 毎週月曜夜7時〜7時54分放送 司会:草野仁、東野幸治 アシスタント:磯山さやか)

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フォーム(体型)についてはこちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2007年11月20日)



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