40代女性。小さい頃から、左つちふまずの横(内くるぶしとつちふまずの間ぐらい)に出っ張っているところがあり、ときどき痛くなる。
左右の同じ箇所を比べてみると、確かに左の方が右に比べて少し出ています。何が出ているかというと、「舟状骨(しゅうじょうこつ)」という、足をかたち作っているたくさんの細かな骨のひとつなのです。
おそらくとても疲れていたり、体調のすぐれないときほど、より出てきて、痛みも感じやすくなると思われます。
右はどうかというと、左とは反対側、外くるぶし側の同じところがわずかに出ています。こちらは「立方骨(りっぽうこつ)」という骨にあたります。
こちらのサイトに分かりやすく掲載されていましたので引用させていただきます。足の骨格図(特に上から3番目、足の甲側から見た図)をご参照下さい。
http://web.sc.itc.keio.ac.jp/anatomy/osteologia/osteologia12.html
では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。例えば立った姿勢で、上半身を右にグーッと捻っていくと、左足はつちふまずや親指など内側に、右足は小指側やかかとの外側などに体重が乗ってくるのを感じられると思います。
この方の場合も、立った姿勢で左右に体を捻って比べてみると、左に捻るよりも右に捻る方が楽で、大きく捻ることができ、体重が、お悩みの箇所である左の舟状骨付近にかかってくるのを感じていただけました。
小さい頃からのお悩みということからしても、生まれ持ったタイプとして‘回旋型’の色が強い様子。長年、ご自身の体重を、無意識のうちに左足は内側、右足は外側にかけた姿勢で様々な動作を行っていることが、今回のお悩みにつながっているようです。
ここ最近ストレスが強く、そういうときには食べ過ぎてしまう、ともおっしゃっていました。
回旋タイプの方は、ストレスがかかればかかるほど、体の捻れが強くなってきます。そういうときに、回旋タイプの方に合ったストレス解消法は、食べたり寝たりするよりも、体を動かすことなのです。
体を動かすことはエネルギーの発散につながります。ストレスに対処しようとして、無意識に体を捻って身構える姿勢が強くなっていますから、捻ってため込んでしまった余分なエネルギーを使ってしまえば、捻れは自然にほどけてきます。
それでもまだ捻れが残ってしまうようなときに、均整での施術をご利用なさるとよいでしょう。
ストレス解消のためには運動を、と言われても、それがなぜなのかよく分からない部分もあると思います。
今回のようなしくみが当てはまる方も意外と多いですので、体の捻れをほどくという意識で、ウォーキングなど、お好きな運動を楽しんでみてはいかがでしょうか。
※上半身右側にある肝臓の凝りによって、体が体内から肝臓に引っ張られ、右に捻りやすくなることもあります。
※フォーム(体型)についてはこちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
(2008年6月10日)
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