50代女性。右足首痛。観させていただくと、左に比べて右足首の幅がずいぶんと広くなっています。
腫れているわけではなく、すねの骨(脛骨〜けいこつ〜)の外側で隣り合っている腓骨(ひこつ)が、脛骨の後ろに回り込んでいくような位置にずれて、ふたつの骨の間が広くなっている様子。(脛骨と腓骨の位置はこちらの骨格図をご参照下さい。)
立った姿勢で、体を左右に捻ってみると右へ捻りやすくなっています。右の腓骨が回り込もうとしている方向と同じですから、まずこの全身の右捻れを整えると、右の腓骨もある程度、もとの位置に収まってきました。
その後で腓骨を微調整すると、足首は左右とも同じ幅に。
施術中にお話を伺っていると、もともと外反母趾の傾向があるので、靴はなるべく幅の広いものを履くようにしていたけれど、最近買った靴の幅がせまく、特に右の外反母趾の位置に当たって痛いとのこと。
どうやら、それを当たらないように逃がそうとするかたち(ちょっと試していただくと解りますが、足首が外に張り出すようなかたちになってしまいます)が、腓骨をずらしてしまった様子。
せっかく買った靴はもったいないですが、まずはもともとの靴でお過ごしになって、それでも痛みが出るかどうか試してみて下さいとお伝えしました。
※外反母趾と肝臓は一見関係なさそうに見えますが、例えば二日酔いなどの状態を見るときには、足の親指の爪際の硬さや圧痛を調べたりします。いくつもある肝臓に関するツボ(経穴)を結んだライン(経絡といい、肝臓のラインを「肝経」といいます)が、足の親指から始まっているからです。
(2008年9月12日)
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