背中が擦れて痛い〜ある日の施術より〜


30代女性。仰向けで寝ると、背骨に擦れて痛いところがあるので、いつも横を向いてしか寝られない。

立った姿勢で、背骨を上から指でスーッとなぞらせていただくと、一カ所、キュッと硬く凝っているところがあり、「ここがいつも擦れるところですか?」と伺うと「そうです、そこですっ」とのことでした。

ちょうど腰椎1番(L1)という、5つある腰椎のうちの一番上、背中の真ん中から少し下ぐらいの場所にあたります。L1周辺が凝って凸になっているために、仰向けになると床面に当たってしまうようです。

女性の場合のL1は、子宮や卵巣を動かしている神経が集まっているところですので、月のリズムによって凸になったり平らになったりすることを考慮に入れなければなりません。L1が凸だからといって、単純にギューッと押し込んではダメなのです。

排卵時は交感神経の働きが優位になり、L1は緊張して少し凸(床と擦れないくらいの)、生理時では副交感神経の働きが優位になり、L1はやわらかく平らになるのが正常な動きです。

この方の場合は、時期に関係なくいつでも凸なわけですから、常に交感神経が優位になっていると推測されます。

※副交感神経が優位になりすぎたため(例えば暴飲暴食や不規則な食事などにより)、肝臓の慢性疲労を起こしている女性は、生理もその優位すぎる副交感神経につられて時期が乱れたり、痛みが増したりすることが多いです。

なぜそうなっているのか、原因をさぐっていく必要もありますが、施術としてはひとまず前後型調整が当てはまります。

L1は均整法でいうと前後型(頭脳型)の椎骨といって、頭の疲れの影響が非常に現れやすいところなのです。

以前のブログ(4月18日分『頭重』)でも書きましたが、頭を持たせていただくと、使い過ぎているために、ずっしりと重たく感じましたので、前後型調整により頭を軽くしつつ、全体のバランスをとっていくと、その過程でL1も、仰向けになっても擦れないくらいの位置まで、ほどよく平らになってきました。

※前後型(頭脳型)については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2008年10月31日)



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