おなかの不調の分け方〜ある日の施術より〜


同じ箇所の不調でも、全身のバランスから観ると、そこへ向けて、どのように歪みが集まってきているのかは人それぞれです。今回は左下腹の違和感を例に、歪みの違いをみていきます。

30代女性。小さい頃からのお悩みとのこと。この方は、均整法で観るとF5(フォーム5。右回旋型)でした。

上半身は右に、下半身は左に捻る姿勢になっており、捻りのピークが、ちょうど左下腹部付近にきていましたので、施術としてはF5調整で、その捻れを解いていきました。

40代女性。症状は最近現れたとのこと。この方はバンザイをすると、左手が短くなっていました。定期的に観させていただいていて、いつもはそういうことはありません。

均整法では「お腹の疲れは手の長短に現れる」といいます。疲れて緊張しているお腹と同じ側の手が短く見えることがあるのです。そこで施術の目標は、両方の手の長さをそろえることになります。

肝臓が緊張すると、右手が短く見えることがあります。その場合、お腹というよりは、肝臓が収まっている右の肋骨が硬く、動きが悪くなっていることも多いです。

腕の長短で大まかにお腹の左右どちら側に緊張があるのかを見極めたあとは、背骨から各内蔵へ伸びている脊髄神経の流れにより、どの臓器に緊張があるかをしぼっていきます。)

もうひとつ、いつもと違っていたのは、アキレス腱がずいぶんと硬くなっていることでした。これは頭の疲れているときに起こりやすい状態です。

両方のアキレス腱をゆるめつつ左右の差をなくしていくことで、手の長さもそろっていきました。この流れから、頭の疲れがお腹に来たとも言い換えられるでしょう。

最後のお一人も30代女性。以前からときどき痛くなるとのこと。仰向けの状態で、左つま先だけが内側を向いています。こういうときには、左のお腹の中に何か緊張があると観ることができます。

女性の場合は、左右にある卵巣の緊張がもとになっていることが多く、この方も生理痛がかなりひどいとのことでした。

均整法でのF9(フォーム9。骨盤型)として、卵巣の疲れをとるように調整していくと、左右のつま先が自然なハの字型で開くようになりました。

今回のみなさん、病院での検査は異常ありません。医学的に急を要する場合がありますので、症状が現れている箇所の詳しい診察、検査は大切なことです。

その後、なお不調が解消しない場合や、命に関わるほどの悩みではないけれど、何年、何十年と気になっている違和感をお持ちの場合、様々なかたちで、その不調箇所に向けて歪みが集まってきていることがあります。

均整法での全身バランスチェックにより、今までとは違う視点で、不調の原因を探ってみてはいかがでしょうか。

※回旋型や骨盤型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2008年11月7日)

 



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