肝整大辞典布団の中で足が冷たくて寝られない〜ある日の施術より〜


20代女性。特に冬は、靴下を穿いたまま寝ることでしのいでいる。

女性に限らず男性にも多いのではないでしょうか。最近では湯たんぽもブームになっていますし、貼るタイプの使い捨てカイロなどを愛用されている方も多いと思います。

寝る前にフットバスや洗面器で足湯をしてから、という方もいるかもしれません。

足先の状態を一言でいえば、血行が悪いわけなのですから、お湯やカイロの力を借りて温め、気持よく温まったうちに眠ってしまうのもよいでしょう。でも長期的には、やはり自力で血行をコントロールできることが大切です。

施術としては、血行の渋滞原因(こちらのページの下の方『血液循環図』をご覧下さい)になることの多い肝臓を整えたり、雑誌などでもよく紹介されている手の三里など、冷え症のツボを通るラインで体の歪みが出ていることも多いので、「左右型」「回旋型」などの調整で、そのラインを整備したりしていきます。

しかし、せっかく施術で血液の通り道を確保しても、足先から血液を戻すには、そのポンプ役、「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎが、日常生活の動きの中で伸び縮みしないと、なかなか体幹へと戻ってきてくれないのです。

ふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋)を伸び縮みさせるのは、足首の動き。歩くときに、交互に踏み出す足の指先が反り返っていないでしょうか。 (足首は腰椎2番と連動し、腰椎2番は肝臓と連動し、肝臓は…と、体はすべてつながっています。)

これをしてしまうと、足首の動きが制限され、ふくらはぎは、よく伸び縮みできなくなります。

足指を反り返らせず、すべてリラックスさせたまま、足首を手前のほうへギューッと曲げてくる練習を、寝る前に、布団の中でしてみて下さい。脛の筋肉の筋トレのつもりで10回ほど。

正しくできると、滞っていた血行が回復するので、足先までカーッと熱くなり、靴下などは穿いていられなくなります。

足指が反り返っているうちは、脛の外側の筋肉が疲れてくるはずです。足指を反らせるのは、脛の外側の筋肉だからです。

その筋肉を使わず、足指がリラックスできてくると、脛のもう少し真ん中寄りの筋肉(前脛骨筋)がパンパンになります。それで成功。

最初はどうしても足指が反ってしまってイライラしますが、だんだんと脳からの指令が切り替わって、できるようになってきますので、あせらずに。

この足首の使い方が無意識にできるようになれば、日常生活での歩きの中でも足首の動く範囲が広がり、ふくらはぎも最大限伸び縮みし、血液やリンパを足先から戻す、年中無休の強力なポンプが手に入るでしょう。この冬、どうぞお試しを。

※体の正しい使い方に、さらに興味を持たれた方。私の動きの師匠、東中野にある志水先生主宰スポーツジム「体玄塾」ホームページもご覧下さいね。

※「左右型」「回旋型」については、こちらもどうぞご参照下さい。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年1月31日)



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