40代男性。一ヶ月ほど前、子供と河原遊びで石を投げてから、右肩が抜けるように痛い。
両方の肩を触らせていただくと、右肩後ろの筋肉が一カ所、凝り固まったように、非常に緊張していました。小円筋(しょうえんきん)という筋肉です。 肩周辺には、小円筋を始め、大円筋、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋など、たくさんの細かい筋肉が束になって集まり、肩関節を支えています。その支えの仕事をしている筋肉のひとつに負担がかかりすぎ、腕の重さを支えられなくなっている様子。野球などでも、とても痛めやすい部分です。
これらの筋肉を動かしている神経は、主に首(頚椎)から伸びているので、施術の中で、頚椎は必ずしっかり整えます。加えて、均整法の視点では、例えば仰向けに寝たときの、手のひらの向きなども見逃せないポイントになります。
この方の場合は、右手のひらが下向き、左は上向きになっていました。これは、頚椎だけではなく、背骨が全体的に右にねじれていることを表します(逆の場合もあります)。そして、背骨全体のねじれの頂点が、小円筋に来ていると考えられます。
(肝臓の慢性疲労によっても、背骨が全体的に右、または左に捻れることがあります。肝臓は上半身の右寄りに位置しており、また臓器の中でも大きく、姿勢はその重量の影響を受けやすいのです。参照「肝臓の位置」)
よって、施術としては、「回旋型」調整によって、頚椎を含め背骨全体を整え、仰向けになっても、手のひらが左右ともに、自然に同じ向きになるようにしていきます。
※「回旋型」については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
(2009年3月7日)
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