魚の目と椎間板ヘルニア〜ある日の施術より〜


4 月18日分「魚の目」について。これは、均整法の考え方のひとつとして、多くの症状にあてはまります。

体の歪みによって、どこか一部に荷重がかかり過ぎると、その負担に耐えるため、荷重箇所の皮膚が厚くなったり、かたちそのものが変化したりします。

それが足の親指つけ根などの場合、よければ豆、悪ければ魚の目や外反母趾などにつながっていきます。

同じ考え方を、背骨に当てはめてみると、どうなるでしょう。

頚椎から腰椎まで、合計24個ある椎骨のどこか一部にばかり荷重がかかる姿勢を長年とり続けていると、椎骨と椎骨の間にある椎間板が、その負担に耐えるため厚く。。。は、ならないのです。

椎間板は負担に耐えられず徐々につぶれていき、髄核(ずいかく)と呼ばれる中身が出てきてしまいます。これが椎間板ヘルニアの状態です。

特に背骨のカーブ(生理的弯曲)の形状から、背骨と骨盤の境目付近(腰椎4番、5番間や腰椎5番と仙骨の間)によく起こります。

さらに、同じ考え方で、上半身を右に傾けた姿勢を長年とり続けていたとしたら、上半身の右にある肝臓を常に圧迫する姿勢となり、肝臓の働きを徐々に低下させる可能性があります。

(右肩下がりの姿勢が肝臓を圧迫することで起こる肝臓疲れとは逆に、暴飲暴食、飲酒、喫煙、サプリメントの摂り過ぎ、お薬の常用、不規則な食事などにより、肝臓が疲れて膨らんだりしぼんだりすることで右肩が上がったり下がったりといった、肝臓疲れからくる姿勢の歪みもあります。)

逆も考えられます。例えば魚の目の逆。足の親指にほとんど荷重がかからないような立ち方、歩き方を続けていると、親指の爪にほどよい刺激がかからず、巻き爪につながります。

よって、その方の歪みの状態から、体のどこにいちばん荷重がかかっているかを調べ、その箇所に余分な荷重をかけなくて済むような姿勢、あるいは、荷重が少ない箇所にも、荷重がほどよく分散する姿勢に整えていきたいのです。

荷重がかかっている期間の短い場合には、その部分がちょっと痛いとか疲れやすいくらいで、骨や筋肉など、組織的には何の異常もないことが多いです。

整形外科のレントゲン診断で「骨には異常ありません」と診断された経験のある方も多いと思いますが、その段階と言えます。

そこで何も手を打たず、荷重期間を長引かせてしまうことで、荷重箇所が魚の目や椎間板ヘルニア、慢性的な肝臓疲れなど、様々な症状の土台となってしまうのです。

いちばんの荷重箇所が、ある人は左足だったり、ある人は骨盤であったり、またある人は頭蓋骨であったりします。

先日の魚の目の方であれば、左足小指側と右足親指側に荷重が偏っていました。12種体型では「回旋型」と分類されます。

均整法では、その他、「頭脳型」「左右型」「肋骨型」「骨盤型」「筋肉型」など、荷重箇所をもとに、姿勢を12種類に分類した12種体型により、体の歪みを観察し、調整していきます。

※12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年5月2日)

 



Copyright (c) 2005〜2013, 肝臓整体『肝整』™の快風身体均整院 All rights reserved.