5月24日に身体均整師会出版部から発売された、南一夫先生(身体均整法学園「観歪法」講師)による身体均整法の本です。
学生として南先生に観歪法を習ってから、早くも8年が経ちました。
すぐに思い出されるのは、先生が毎回おっしゃっていた「間違った刺激を入れるな!」ということです。
「観歪法(かんぷほう)」というのは、文字通り「歪みを観察する」ための技術。
例えば肝臓に慢性的な負担のかかっている人は、頚椎の左側と肝臓をつなぐ左迷走神経に反応が出ていて、左肩の凝っている場合があります。
(暴飲暴食やお酒の飲み過ぎなどで肝臓を酷使する方は「貯め込み肝臓疲れ」により左迷走神経が、仕事の忙しさや悩み、家庭の問題など、ストレスへの対処のために肝臓がエネルギーを体に放出し続けなければならない場合、「放出肝臓疲れ」により交感神経が過敏になりやすいです。)
それを観歪法によって事前に観察しておくことが、その後の施術にとって非常に重要なのです。 左肩の凝っている原因を観ないで、「凝ってますね〜っ」と、左肩の筋肉をギューギューこねていったとしたら、疲れている肝臓に余計な刺激を与えて、より疲れさせてしまうかもしれません。
また、女性では生理とそうでない時期、妊娠初期と後期などで、自律神経のバランスが変わります。
それを視野に入れずに、いつもと同じ流れの施術を繰り返すと、あるときは歪みがとても整ったのに、あるときには逆に、さらに歪んでしまう、ということもあるのです。
現在、整体を始め、各種手技療法に取り組まれている方。長年ノートに書きためている疑問を一掃するには、必携の一冊です。
整体をこれから勉強したいと思っている方。数ある整体の中から均整を選択するしないに関わらず、ぜひ一度手に取ってみて下さい。どの整体に進むにしても、将来必ず役立ちます。
合わない枕や、体の構造に沿わない体操などがその人に与える影響も、間違った刺激のひとつと言えます。
これらについても詳しく書かれた本書は、均整やその他の整体を受けている、あるいはこれから受けたい方にも、ぜひ読んでいただきたい。。とは、思いますが、難解な部分も多いですので、私も含め、本書を熟読した均整師から、解りやすく話してもらって下さいね。
※それでも欲しいという方に:一般向けにも販売の予定です。もうすぐこちら身体均整師会事務局 ホームページ内「均整法の書籍がほしい」コーナーに、詳細が掲載されると思います。
(2009年5月30日)
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