肝整膨満感〜ある日の施術より〜


背中への施術では、うつ伏せになっていただく場合が多いです。

その背中を、あるときは弾くように刺激したり、あるときは皮膚を引き伸ばすようであったり、またあるときにはじっと押さえていたり。箇所によって、刺激の方法が違うのだなと、感じられる方も多いと思います。

また、「なぜ左の背中ばかり弾いて、右には何もしてくれないんだろう?」と疑問を感じたりもするかもしれません。

背骨(椎骨)の間からは、各内臓に向かって神経が伸びており、疲れた内臓の反応は、その神経を伝わって、椎骨の変位(背骨の歪み)や、その周囲の筋肉の凝りなどとして現れます。

その性質を利用すると、働きすぎている内臓にはOFFの刺激、働きが停滞している内臓にはONの刺激を入れることができます。

背中には内臓のON、OFFを切り替えるスイッチがたくさんあり、各内臓ごとに分類されているのです。

例えば先日いらした30代女性。膨満感があって食欲がないとおっしゃっていました。

仰向けの姿勢で、胃の付近を観させていただくと、胃が収まっている肋骨下部、ハの字型部分の、ハの字がとてもせまく、急角度になっています。

ストレスにより胃の動きが停滞し、胃を包んでいる肋骨が内側へ引っ張り込まれているかたちと考えられますので、施術としては、この肋骨の角度を広げていくことが目標になります。

(ハの字の右側と左側を比べてみて、左側が急角度であった場合には胃、右側が急角度であった場合には肝臓の疲れが考えられます。)

その後、うつ伏せになっていただき、胃のOFFスイッチには触れずに、ONスイッチを順番に入れていきます。

スイッチによっては弾かないとONにならないものもあれば、しばらく押さえていることで入るものなど、いろいろありますので、間違わないように入れていきます。

先ほどの肋骨「ハの字」が広がったかどうかで、スイッチの正しいON、OFFが確認できます。

また、今回の女性の場合、施術後「おなかが空いてきました〜」とお話しして下さったことが、何よりの確認となりました。

(2009年7月4日)



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