冷たい物の食べ飲みすぎによる、仙骨ロックのギックリ腰〜ある日の施術より〜


30代女性、20代女性、40代男性、50代男性と、この時期、急性の腰痛で来院される方が多いです。

ギックリ腰は俗称で、正確には「腰部捻挫」。では、なぜ腰部が捻挫を起こすのでしょうか?

起こしやすいのは、背骨と骨盤のつなぎ目。背骨が、骨盤も含めてしなやかに動けているとき、ギックリ腰にはつながりにくいでしょう。

しかし、この時期のギックリ腰発生には、背骨と骨盤の連動を分断してしまう理由があるのです。

骨盤内には、自律神経が多く集まっており、主に上半分が副交感神経、尾骨のある下半分が交感神経の働きが強いしくみになっています。これをまず覚えておいて下さい。

暑い夏の時期には、飲み物や食べ物を選ぶとき、どうしても冷たい物を手に取りがちになるのではないでしょうか。

このことにより、胃腸を始めとした消化器系の内臓を冷やしてしまいますので、働きが鈍ります。

しかし、その状態であっても、入ってきた食べ物は消化・吸収しなければなりませんので、胃腸は無理して働きます。

その胃腸を動かしているのは、先述の副交感神経。副交感神経も無理して胃腸をコントロールし続けます。その影響は体中の副交感神経に及び、副交感神経全体として、疲れが蓄積していきます。

すると、骨盤上半分の筋肉も副交感神経の疲労につられて凝り始め、骨盤上部にある、背骨と骨盤をつなぐ関節(仙骨と腰椎5番間)や、骨盤を構成する、仙骨と腸骨間の関節(仙腸関節)の動きをロックしてしまいます。

こうなると、背骨と骨盤との間にしなやかな連動がなくなりますので、その部分で上半身の動きを支えきれず、度を超えたときに「ピキッ!」といってしまうのです。

よって、施術としては、腰を直接整えることはありません。

腰回りの筋肉の張りや凝りだけは観ておいて、その後に、その方の消化器系でいちばん冷えて疲れている胃なら胃、肝臓なら肝臓を、腰回りの筋肉がゆるんでくるまで整えていきます。

(中でも夏場の肝臓疲労が原因になっていることが最も多く感じます。)

2009年3月14日分には、骨盤の下半分、交感神経側の凝りによる腰痛の例を挙げてありますので、今回の副交感神経側の例と、照らし合わせてご覧下さい。

※どの臓器がいちばん疲れているのか、見極める指標が12種体型です。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年8月15日)



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