冷たい物の食べ飲みすぎによる、背骨捻れのギックリ腰 〜ある日の施術より〜


前回は、冷たい物の食べすぎ飲みすぎにより、骨盤がロックしてしまうギックリ腰についてお話ししました。

骨盤の動きが固まり、背骨の動きについていけずに、骨盤と背骨のつなぎ目あたりでギックリ腰を起こしてしまうのです。

今回は、骨盤から上の背骨が、冷たい物の食べ飲みすぎで、どのように歪むかを見ていきましょう。

夏は通常、暑くてよく汗をかきます。このことは、腎臓の疲れをカバーする作用もあります。

もしも汗をあまりかかずにいると、暑さにより、他の季節以上に摂取した水分のほとんどを、腎臓がおしっことして外に出すことになりますから、腎臓は仕事が増え、疲れてしまうのです。

現代はエアコンの発達や運動不足、また、夏場は入浴がシャワーのみになり、湯船にあまりつからない、などにより、その状況を作りだしています。

背骨には、肋骨や周囲の靱帯の支えが少ない胸椎11番や腰椎3番など、捻れやすい箇所がいくつかあります。

ちょうどその高さに腎臓が位置していることから、腎臓の疲れは胸椎11番から腰椎3番を中心として「回旋型(泌尿器型)」と分類される、背骨の捻れを引き起こします。

定期的に観させていただいている50代女性。いつもと違う肝臓の凝りが目立つので、ここ最近の食生活を伺ったところ、コーヒー牛乳が好きで、粉末タイプのコーヒーを牛乳に溶かし、水代わりにジョッキで一日何杯も飲んでいる、とのこと。

この場合、単に水分の処理だけではなく、脂肪やタンパク質の消化仕事が増え、肝臓、胆のう、膵臓など消化器系も疲れますから、腎臓による背骨の捻れとは、また違った捻れ方が現れます。

(肝臓+胆のう、肝臓+腎臓、肝臓+胃…など、肝臓に別の臓器が加わる捻れ方が多く、その意味でも、施術ではまず肝臓疲労をとる調整はかかせません。)

よって、均整法では、「左右型(消化器型)」「回旋型(泌尿器型)」など、背骨の歪みを12種類に分け、どの臓器がいちばん疲れているのかを見極め、その方の背骨の歪み、骨盤ロックのタイプにいちばん適した方法で解除していきます。

なかなか運動に時間を割けない方は多いと思います。せめて入浴によって意識的に汗をかくようにして腎臓をいたわり、夏場の、また夏の腎臓疲れが積み重なった秋口のギックリ腰予防を心がけて下さいね。

※(2010年8月13日追加)夏は本来、汗をかいて老廃物を体外に出す季節。にもかかわらず、冷房により体外から、冷たい飲み物食べ物により体内から体を冷やし続けると、夏に行うべき処理が進みません。

持ち越した老廃物がもとになり、秋や冬に様々な症状が出現、という流れになります。

夏は暑いから運動もせず、お風呂もシャワーで済ましてしまう人が多いもの。自主的に体を動かして汗をかき、それが苦手な人は、せめてお風呂でしっかり体を温めて、秋冬向けの体作りを心がけましょう。

※「左右型(消化器型)」「回旋型(泌尿器型)」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年8月22日)



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