肝整冷たい物の食べ飲みすぎによる、明け方の咳き込み〜ある日の施術より〜


20代女性。ここ最近、夜中に咳き込んで目が覚め、眠れない。

「目が覚める時間は毎回同じですか?」と伺うと、いつも明け方とのこと。このような場合、各内臓の、いちばん活動する時間帯を知っておくことがとても大切です。

例えば夜中では、午後11時〜午前1時「胆のう」、午前1時〜午前3時「肝臓」、午前3時〜午前5時「肺」…と、2時間ごとに活動時間帯が移っていきます。

これらの臓器の多くは「迷走神経」という、脳から出発し、途中で気管や気管支を通り、各臓器に枝分かれしている自律神経で動いています。

よって、いずれかの臓器が疲れたり、また活動しすぎたりした場合、その反応は迷走神経を伝わって、途中の気管や気管支を刺激しますから、この刺激が強すぎて咳につながっている可能性が高いのです。ではなぜ、強すぎてしまうのでしょう?

ある時間帯に働きが強まる臓器がある裏側で、同じ時間帯にいちばん働きが弱まる内臓もあります。シーソーのような関係だと思って下さい。

この女性の場合、咳き込む時間帯が明け方ですので、午前3時〜午前5時に、肺の活動が強まりすぎていると観ることができます。

ということは、シーソーのもう一方、肺に対しては「膀胱」がそれに当たる(ちなみに肝臓は小腸とシーソーになります)のですが、膀胱の働きが弱すぎて、肺の活動を抑えきれない状態が続いていると考えられるのです。

そこでお話しを伺うと、ここ何ヶ月か、水分を意識して多くとっていたとのこと。さらには季節柄、冷たい飲み物も多かったとのことで、膀胱を疲れさせてしまう要素がいくつか挙げられました。

肺と膀胱の反応点を観ても、「中府(チュウフ・肺の反応点)」は実(ジツ・硬く凝っている)」、中極(チュウギョク・膀胱)」は虚(キョ・ヘニャッと力の抜けた状態)」となっています。

施術としては、12種体型の「回旋型(泌尿器型)」調整により、ふたつの点が、同じ手触りになるように整えていきました。

まだしばらく暑い日が続きそうです。前回、前々回とお話ししましたギックリ腰も含め、原因不明の不調に対しては、そのときの季節を頭に入れ、今の時期は水分の取りすぎ、お腹の冷やしすぎに注意して下さいね。

※「回旋型(泌尿器型)」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年8月29日)



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