40代女性。右腰から右足の甲にかけて、シビレ感が続いている。 まずは整形外科での受診をお勧めののち、ご来院いただくと、レントゲン撮影の結果、腰椎の4番5番間がせまくなっているとのことでした。
立った姿勢での動きとして、左にはよく捻れるのに、右には捻りにくいという特徴があり、右の親指付け根痛もあるそうです。
この姿勢や動きは、前回分(9/5)に書かせていただいた30代女性と共通しています。ただし、捻れの度合いとして、今回の女性はより強くなっています。
前回と同様に、姿勢を真似ていただくとよく解りますが、立った姿勢で体を左に捻っていくと、右足親指側と左足小指側に体重がかかってきます。
さらにどんどん捻っていくと、タオルをギュッとしぼったような状態で、腰の辺りを中心に、強くしぼりがかかります。 この姿勢を日常的に何ヶ月、あるいは何年も続けることにより、右足親指や、腰椎4,5番を痛め、だんだんとその部分自体の変形などにつながってくると考えられるのです。
このような場合、直接腰部への施術はせずに、全体として、結果的に腰部にかかっているしぼりを、「回旋型」調整でほどいていくことを考えます。
この方の場合は、全身を視野に入れて観てみると、症状の出ている右腰というよりは、左半身全体が緊張して硬くなっていました。
体の左にあって右にないものはいくつかありますが、そのうちのひとつに「心臓」が挙げられます。
伺うと、日常的に夜遅くまで仕事をしていて、寝不足が続いているとのこと。
起きている時間が長いということは、具体的にはそれだけ心臓ががんばって体を動かしているということですので、心臓の疲れを中心に、左半身全体に凝りが広がり、その左側の凝りに引っ張られて、姿勢として左にどんどん捻れてくるのです。
(肝臓ではどうなるでしょうか? 肝臓は体の右側にありますので、肝臓疲労が進むと右肩が落ち、右に体が捻れることもあります。また、疲れた肝臓に右肩が巻き込むように引っ張られ、結果的に左に捻れることも。この辺りの細かい判断をしながら施術を進めていきます。)
さらに左足も左半身の凝りによって、見かけ上、短くなりますので、逆にこのことを利用して、左足をじわーっと引き伸ばすような操作により、左半身を整え、全体としてのしぼりを解除していくことができます。
※「回旋型」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
(2009年9月12日)
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