睡眠不足と肝臓、胆のう〜ある日の施術より〜


30代女性。4年前の健康診断で、肝数値の結果が悪く、受診したところ、胆管狭窄との診断。原因は不明。胆汁の流れをよくする薬「ウルソ」を使用しつつ経過観察中。

背骨を観させていただくと、肝臓、胆のうの反応点である胸椎4番や9番の右側に圧痛があり、肝臓や胆のうががんばり過ぎている様子を手に取ることができます。

しかしそれよりも目立つ箇所は、胸椎4番の左側。上下の2番3番あたりも含めて、溝ができるくらいに凹んでいます。一時的な疲れであれば盛り上がりますので、逆のこの状態は、心臓の慢性的な疲れを表すことが多いのです。

西洋医学的に原因不明の場合、東洋医学的視点から背骨の状態を観てみることもひとつの方法です。

東洋医学では、「胆・肝」→「心・小腸」→「胃・脾」→「膀胱・腎」→「胆・肝」…と、各臓器の補い合いを経験的に明らかにしています。

この考え方に今回の女性の症状を当てはめてみると、心臓の慢性的な疲れを、肝臓や胆のうが過剰に無理をしながら補っている状態ととらえることができるのです。
(この後、肝臓や胆のうまで疲れが進んでしまうと、こちら「血液循環図」の流れに沿って、肝臓で血流が滞ってしまうため、その先にある心臓に血液が戻りにくくなり、だんだんと共倒れ的な状況に陥ってしまいます。)

ということは、肝臓、胆のうに目を向けるよりも先に、心臓を早急に休ませなければならないという対処法も見えてきます。

心臓を疲れさせる主な原因として「タバコ」や「寝不足」が挙げられますから、そのことを伺うと、喫煙の習慣はないものの、やりたいことがたくさんあるので、ここ何年も睡眠時間を削っているとのこと。

そこで、均整法の施術である「循環器型」調整などで心臓の疲れをとり、併行してよく眠ることで、心臓への負担を減らし、肝臓胆のうががんばらなくても済む環境を目指すようアドバイスを差し上げました。

『各地の身体均整院』

『取材・広報』

『身体均整法学園』東京校・大阪校・札幌校
東京校(2010.4〜開講)

大阪校(開講中)
札幌校(2009.10〜開講中)

やりたいことがたくさんありすぎて、本当は短時間睡眠法をマスターしたいくらい、ともおっしゃっていました。

一説によると、体質的に短時間の睡眠で十分な「ショートスリーパー」と呼ばれる人は、人口の5%くらいだそうです。

均整法的に観ると、例えば喫煙に向いている人は胸板が厚かったり、お酒に強い人は肝臓付近がしっかりしていたりと、体にはその特徴が現れます。

短時間睡眠で、胸椎4番付近(肩甲骨の間くらいの位置。こちらの図2を参照してください)が凹んでしまうタイプの人であれば、残念ながら、短時間睡眠に向いていないと言えるでしょう。

早寝早起きによって早朝に時間を確保するなどの方法を、健康と能率の観点からお勧めします。

※「循環器型」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年10月17日)

 



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