肝整複数のお悩みを一度に解消するために必要なこと〜ある日の施術より〜


頭蓋骨と肋骨は、どちらかが閉じるともう一方も閉じ、そのときに骨盤は開く。反対に、頭蓋骨と肋骨が開くと、骨盤は閉じる性質があるということを、以前にも何度かお話ししました。

「骨盤と肋骨」「骨盤と頭蓋骨」をご参照下さい。)

この三つの骨の「開く」「閉じる」がうまくいかないと、例えば次のような三つのお悩みを一度に抱えることになります。

「胃腸が弱い」「やせ型なので、少しだけ体重を増やしたい」「O脚」(30代女性)。※骨盤の右側(腸骨)が内側に閉じ傾向タイプの方は、慢性的な肝臓疲労の可能性があります。

お身体を観させていただくと、頭蓋骨と肋骨は閉じる傾向に、骨盤は開く傾向にあります。

今回の女性には、最初に頭蓋骨を開く調整をさせていただいたところ、連動して肋骨も開き、骨盤は閉じていきました。

閉じた肋骨の状態では、胃腸は物理的に外側から抑えこまれることになります。

頭の疲れがとれて頭蓋骨が開き、肋骨もふんわりと開くことで、胃腸は快適に動けるスペースを手に入れることができました。

また、骨盤が閉じた分だけ、私の指で測って4本分開いていた両膝の間は、指3本分に狭まりました。

一回の施術としては成功ですが、このまま以前と同じ生活を繰り返せば、また元に戻ることは目に見えています。

どこに注意して、日常を過ごせばよいのでしょうか。最初の頭蓋骨調整がポイントです。

日々のストレスにより、頭(心・気持ち)の疲れやすい方は、その影響で頭蓋骨が閉まりやすく、連動して肋骨も閉めてしまいます。そのことで自ら、胃腸の動くスペースを狭めてしまっているのです。

さらに、頭蓋骨と肋骨が閉じたことで、シーソーのような関係で開いてしまった骨盤。そこから伸びる脚の骨は、閉まった骨盤から伸びる場合よりも、その間隔は開きます。

ということは、肋骨と骨盤の開閉のもとになっている頭蓋骨を閉まりすぎないようにするため、ストレスを解消すればよいのです!

…と、非常に地道で漠然としたアドバイスになってしまいました。

一言でストレスを解消するといっても、いったいどうすればよいのでしょう。

様々な方法がテレビや雑誌などで紹介されています。そのうちのひとつに「運動」があります。

ジムに通うばかりが運動ではありません。朝晩のラジオ体操だけで、体調も体型も非常にすっきりされた方は大勢いらっしゃいます。

さらに時間のとれない方には「片足立ち」をお勧めします。1日1回、左右それぞれ20秒〜30秒。

バランスをとることで小脳を活性化し、ふだん仕事などで使い過ぎている大脳を休ませ、ストレス解消になるのです。そのときに、ひとつだけコツが。

多くの方が、軸足になった側の骨盤(股関節)を、外側にスライドさせてしまいます。片足立ちの際、股関節を内側、体の中心に向かってにグッと入れ込むようにして、骨盤の横スライドを防いで下さい。

そのためには、ももの内側にある「内転筋」をしっかり使わなければならず、これこそがO脚の矯正・予防になるのです。

歩きは片足立ちの連続ですから、正しい片足立ちは正しい歩きにつながり、日常生活での歩きはすべてよい運動、O脚矯正へとつながっていくでしょう。

片足立ちで内転筋を鍛えてO脚を矯正し、そのこと自体が運動になり、運動が頭の疲れをとって頭蓋骨を開き、連動して肋骨も開くため胃腸は快調に。そしてシーソー関係の骨盤は閉じて、O脚はさらに矯正されていきます。

このように、身体の部分部分で起こる状況はすべてつながっており、それらを均整法では12種体型に当てはめて読み取り、的確な施術とその後のアドバイスへと展開していきます。

※正しい歩き方、立ち方などをさらに系統立てて学びたい方は、私の動きの師匠でもあるスポーツトレーナー、志水博彦先生主宰の「体玄塾」もお訪ねになってみて下さいね。

※「回旋型」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2009年11月21日)

 



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