肝整骨盤からの肩こり〜ある日の施術より〜


ひどい肩こりに悩む40代女性。

肩の様子を観させていただくと、例えばお子さんにちょっとやそっと揉んだり叩いたりしてもらっただけでは、まったくゆるみそうにないくらい固まっています。やせ型なので、直接揉まれたりするのも痛い様子。

均整法では「筋肉操縦法」といって、目標の筋肉を、呼吸に合わせてゆるめていく方法があります。

ただ、それを肩の筋肉に使ったとしても、まったく歯が立たなさそうなくらいにパンパンでした。

施術中、歯が立たない箇所を見つけたらどうするか。逃げます。歯の立つところが見つかるまで、どんどん逃げるのです。

体にはある部分と部分とが同時に硬くなったり、また一方が硬くなるともう一方がやわらかくなる性質があります。「相関関係」と呼んでいます。

今年1月の東京支部研修会は、相関関係がテーマでした。

一番上の写真では、顎関節を整えることで、硬い股関節を弛めています。二番目の写真は側頭骨を使って肋骨を。

アゴの骨(下顎骨)と骨盤、側頭骨と肋骨など、かたちが似ている部位は相関します。 (骨だけではなく、耳と腎臓、骨盤の片側である寛骨と胃、三角筋と肝臓など、かたちの似ている部位は、どこでも相関します)

三番目の写真は手首と骨盤。同じ高さに位置する部位も相関します。

今回の女性の場合、肩だけではなく、肋骨全体が硬くて呼吸も浅く、動きが小さくなっていました。

「肋骨」と「骨盤」という上下の相関関係を使って、硬くて歯が立たない肩と肋骨はひとまず置いておき、肋骨よりも歯が立ちそうな骨盤を整えた結果、肩も肋骨もゆるみ、呼吸も深くできるようになりました。

骨盤も歯が立たないくらい硬かったらどうするか。

今度は、例えば手首に逃げます。手首もすごく硬かったら足首に、足首も無理なら頚椎に…と、どんどん逃げ、というよりは追いかけ、でしょうか。

その人の体にとって、いちばんやさしい部分から施術に入っていきます。

※「肋骨型」「骨盤型」など12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2010年3月27日)



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