肝整ぶら下がるだけで自律神経を整えることができる?


毎朝ジョギングのゴールにしている公園。ときどき出勤途中の男性が何人か、鉄棒にしばらくぶら下がっている姿を見かけます。

運動不足解消であったり、腰痛予防であったりと、それぞれに目的があるのでしょう。単純に気持ちがよいからという人もいるかもしれません。

実はこの「気持ちがよい」は大切なポイント。自律神経のバランスを回復させることができるからです。

2月20日分の記事でもお話ししましたように、ストレスが過剰にかかっている人の特徴のひとつとして、全身の筋肉がパンパンで、皮膚の表面に余裕がありません。

太鼓の皮をピーンと伸ばして張ったようになっています。自律神経(交感神経)の緊張が現れているといえます。

そのような方から施術後に「ふだんの生活でできる心がけは何かありますか?」と質問されたときには、適度な運動をお勧めしています。

しかし、運動する時間もないほど忙しいからこその太鼓の皮状態。スポーツジムに通ったり、自宅で毎日1時間かけてDVDを観ながら体を動かしたりすることは、現実的ではありません。

であれば、まずはラジオ体操。それさえも暇がないというのであれば、この何十秒かのぶら下がりです。

筋肉に伸びがかかると、その刺激が脳に気持ちよくとどき、結果として自律神経がとても休まるのです。

自律神経の乱れが筋肉の状態に出ることを利用して、ぶら下がりの効果を確かめることもできます。

ぶら下がる前に、立った姿勢でよいので、体の動きを検査しておきます。

前屈、後屈、左右への側屈、左右への捻る動作を行ってみて、左にはよく捻れるのに、右には行かないなど、硬く感じる動作を覚えておきます。

その後、何十秒かぶら下がって再度検査すると、かなりの割合で、よく動けるようになっているはず。

適度な運動の効用はいろいろな面から説明ができますが、ひとつにはこの筋肉を伸ばす刺激を得て、自律神経を休ませるためと言うことができるでしょう。

自宅にぶら下がる場所がない人は、仰向けで伸びをしましょう。

指を組んで、手の甲を上に向け、つま先を伸ばし、息を吸いながら思い切り伸びをし、苦しくなったら「ハーッ」と一気に吐き、脱力して2〜3呼吸静かにしています。

今度は指を組んだら、手のひらを上に向け、足首を手前に曲げ、ふくらはぎが伸びるようにして、伸びと脱力をします。

最後にもう一度最初の、手の甲を上パターンを行って終了。体の前面と後面の筋肉全体に伸びをかけることができます。

屈筋は副交感神経に、伸筋は交感神経におよぼす作用が強いと言われていますから、シーソーのようなふたつの自律神経のバランスをとるのにちょうどよいのです。(自律神経のバランスがとれることは、快調な肝臓には大切。さらに肋骨が伸ばされて、肝臓の動き自体が楽になります。)

時間にして3分もかかりません。お忙しい方に最適です。

(2010年4月10日)

 



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