肝整長時間の運転による腰痛〜ある日の施術より〜


40代女性。転職して2ヶ月。車の運転を1日に200〜300kmしなければならず、腰と背中が痛い。

うつ伏せで腰の状態を観させていただくと、腰椎4番(L4)付近が盛り上がっていました。

何度か観させていただいているため、以前との違いがよく分かります。座った姿勢で言えば、後ろに出ているということです。

下図のL1〜5に示されている通り、腰椎は本来、体の前側に向けて自然なカーブを作っています。頚椎も同じで、胸椎は逆のカーブ。

脊柱

(脊柱図by「アイリス・アイリスの作業現場」)

図のように横から見るとSの字を描き、「生理的弯曲」と呼ばれます。

腰椎で言えば、L4など椎骨がひとつだけ後ろ側に出ていたり、また全体として後ろ側にカーブしていたり、カーブがなくて真っ直ぐであったりすることは、生理的弯曲が崩れていると言えるのです。(肝臓が疲れてはれぼったくなると、上図の胸部弯曲、特に右側が崩れます。)

転職前に観させていただいたときには、きれいな生理的弯曲を保っていらしたことから、長時間の運転姿勢が影響していると考えられました。

施術としては、長距離トラックの運転手さんに多く見られるF6(フォーム6。左回旋型)調整で、生理的弯曲を復活させるようにしていきます。

「これ以上痛みが続くようだったら、病院に行こうと思っていたんです」とのこと。

お医者さんでの検査は大切ですのでお勧めしました。加えて、ご自身で取り組める大切なことは、車の運転中、生理的弯曲を崩さない、要するに腰を丸めて座り続けないことです。

そのためには、例えばよく言われるように、座席の腰の部分にクッションを当てるなどの方法を思いつくでしょう。

しかし本来は、自分の筋力によって、生理的弯曲を保てなければなりません。

背筋(脊柱起立筋)に力を込めればよいのでしょうか?それでは今度は、腰を反りすぎて痛めます。

L1〜5の前面に付いていて、深層筋と呼ばれる「大腰筋」により腰椎を前側から安定させ、背筋に多くを頼ることなく、ほどよいカーブを保つことが必要なのです。

では、大腰筋を使えるようにするためにはどうすればよいか…と続いていきます。

施術で生理的弯曲が復活すると、勘のよい人は使われていなかった筋肉が徐々に使えるようになり、動きも変わってきます。

それでも長年、無意識に積み上げたくせは抜けにくいもの。動作や筋肉をひとつひとつ分けて、積み上げていくことも必要かもしれません。

私も勉強を続けさせていただいている歩き方講座では、足首、さらには足指の動きドリルから積み上げていきます。

学んだドリルを均整の施術後に取り入れ、その方に優先的に必要な種目をひとつかふたつ、お伝えしています。

1回30秒もかかりませんが、例えばこれまでうまく使えていなかった、もも裏の筋肉ドリルを習慣にすることで、足全体が細くなったり、首の後ろの盛り上がりが減って、着物がより似合ってきたり。

変化が出てくると、他のドリルにも興味が向いてきて、施術後の会話にもお互い熱が入ります。

歩き方講座の志水博彦先生。ブログを始めたり、DVD制作も視野に入れ始めたりと、これから徐々に情報を発信する機会が増えてくるようです。ご興味を持たれた方、楽しみに待っていて下さいね。

※「歩き方講座(動きの達人スクール)」「体玄塾」主宰、志水博彦先生のブログ「ウォーキングウォッチ」

※F6など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2010年5月1日)



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