生活習慣とギックリ腰〜ある日の施術より〜


40代男性。3日前にギックリ腰を起こし、左腰が痛くておじぎの動作がほとんどできない。

均整法では症状そのものは取り扱わず、その方の動作や姿勢が現在どうなっているかを観ていきます。

今回の男性であれば、おじぎの動作=前屈の動作ができません。均整法では「前後型」に該当します。

他には例えば左に倒したときに痛い「左右型」、右に捻ったときに痛い「回旋型」など、12種類の姿勢・動作に当てはめていくことができます。

痛む箇所から背骨(椎骨)を4つ、あるいは5つおきに上に上がっていくと、痛みはないものの、動きがとても硬い椎骨をいくつか見つけることができます。

そこが施術のポイントになることが多く、今回の男性は肩甲骨の間にある、胸椎2番と3番がくっついたようにガチガチになっていました。

ここは肩の動きの中心となる椎骨でもあり、左肩の動きが鈍くなって、右と比べるとバンザイがしにくくなっています。

肩の動きが悪くなると、同じ側の腰の動きにも影響が及びます。

以上のことから「胸椎2,3番」→「左肩」→「左腰」の順に動きが悪くなっていった流れをつかみ、痛い左腰以外の部分を「前後型」に当てはめつつ整えていくと、おじぎの動作の範囲が広がっていきます。

何日か後、「前回の施術後、真っ黒い痰が出て、それからタバコがまずくなりました」というお話を伺いました。

胸椎2,3番付近には、肺を働かせるためにも大切な神経が集まっており、喫煙の習慣のある方は、この辺りを中心に、上猫背になりやすいのです。

このことから、先述の「胸椎2,3番」→「左肩」→「左腰」のさらに手前に、「喫煙」が入ることが予想されます。

ほとんどのお悩みには、生活習慣が影響しています。

一般的に悪習慣と知られていること以外にも、「え?こんなことが?」というような、ちょっとした習慣が、体にとって大きな負担をかけていることもあるのです。

均整法を通じて、あなたのどの習慣がどう体に影響しているかをつきとめてみて下さい。

※喫煙の習慣、頭痛薬の常用など、体に薬物を常に取り込んでいると、体はその薬物あっての代謝サイクルを確立してしまいます。80歳、90歳になってもおいしそうにタバコを一服している方を見かけます。そのような方々は、もともとタバコに対する耐性があるのです。タバコを加えた代謝サイクルでも、体にとってそれほど負担にならないのでしょう。しかし、今回の男性のように、タバコが必要以上に肺に負担をかけ、体の歪みにつながっているのであれば、本来その人の体には、タバコを加えてはいけないのです。胸椎2,3番の歪みは肺への神経が、その下4〜9番肝臓ががんばって)

※「前後型」「左右型」「回旋型」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2010年6月12日)



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