肝整自律神経の疲れをとるには〜ある日の施術より〜


30代女性。慢性的に腰が痛い。

去年の夏、2009年8月15日の記事で、仙骨の状態により発生する腰痛の種類についてお話ししました。

仙骨の上半分(副交感神経ゾーン)と下半分(交感神経ゾーン)、どちらが凝っているか。

例えば下半分が凝っているとすると交感神経は過敏気味。上半分の副交感神経ゾーンは力が抜けてへなへなになっており、その不安定さのため骨盤で背骨を支えきれず、ギックリ腰など、腰痛につながります。(肝臓からの視点に当てはめてみると、肝臓疲労の原因が「ストレス」からであれば仙骨はこの状態になります。「食べ過ぎ飲み過ぎ」が原因であるならば、仙骨の上下は逆の状態になります。)

上下のどちらかが凝っているこの状態は、バランスが乱れてからまだ日が浅いとも言えますが、今回の女性は、上下ともにへなへなになっていました。

これは仕事やプライベートにおけるストレスが長年続き、それに対処する自律神経が交感神経、副交感神経ともに疲れ果ててしまったことを表しています。

心臓に関係の強い胸椎4,5番も、同じく力が抜けて凹んでいました。

施術としては「頭脳型」調整により、仙骨を上下ともにふっくらさせるように整えていきます。

今回の施術中、印象に残ったお話。「最近、週末にあるエクササイズに参加するようになりました。体を動かしたあとは、今勉強したら、いろんなことがスッと頭に入るだろうと感じます」。

これが自律神経の疲れがとれた状態です。

自律神経の疲れが度を超えてしまうと、睡眠だけではその疲労がとれず、さらには寝ようとしても自律神経が過敏すぎて寝られないということも起こります。

そういうときには、今回の女性のように、できる範囲から体を動かしてみましょう。

均整法には、「自律系の疲れは運動系でとる」という調整方法があります。

運動神経と自律神経はシーソーのような関係になっており、体を動かして運動神経を使うことによって、自律神経の疲れは解消されます。

均整の施術ももちろん役立ちます。「均整を受けると、頭が空(くう)になる」と、ある先輩均整師が表現されていました。これも張りつめていた自律神経がほどかれた状態と言ってよいでしょう。

均整を受けに来てくださるのはもちろんありがたいですが、日々の生活に体を動かす機会をほんの少し増やすだけでも、自律神経のバランスが整い、腰痛を始め、様々な不調の予防につながりますよ。

※「頭脳型」についてはこちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2010年7月24日)

 



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