30代男性。3週間前、1mほどの高さから飛び降りたときに、左かかとの硬い部分から着地してしまい、しばらく松葉杖をつかなければならないほど痛かった。
骨には異常なしとのこと。さらに歩くことにはもうほとんど支障がないため、医学的にはこれ以上何もしなくてよさそうな状態でした。
しかし今回の男性は、何度も均整を受けて下さっており、どこかを打撲した場合、体に入った衝撃による歪みをきちんと処理しておくほうがよいことを知っていたためご来院。
かかとを左右比べてみると、確かに腫れなどはまったく見られないものの、左アキレス腱がかかとの骨(踵骨〜しょうこつ〜)に付着している部分に、かすかに凝りが感じられます。
アキレス腱はふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋)とひとつながりであり、ヒラメ筋は、腰から伸びる神経により動かされています。
うつ伏せの姿勢で腰から骨盤にかけて観させていただくと、左骨盤の関節(仙腸関節)の動きが硬くなり、膝を曲げてみると、左がずいぶんと曲がりにくくなっています。この2箇所が調整ポイント。
均整法では後頭部と仙骨が影響し合うと考えます(「相関関係」と呼ばれます)。
左の仙腸関節を細かく探っていちばん硬い点を見つけたら、鏡に映したように後頭部の同じ箇所にも硬くこわばっている点を探します。
着地の際に打撲した左かかとから左足、左骨盤を通って、左の後頭部に衝撃が伝わったと考えてもよいでしょう。
左後頭部に見つけた硬い点を整えると、左仙腸関節の硬さがとれ、左足も右と同じように曲がるようになりました。
あとは、左足首周囲の関節を整え、調整終了です。 (足首は右が胃、左が肝臓と関係しやすいことから、左足首の不調を放っておくと、長年のうちに、原因がよくわからないまま、「最近、お酒が飲めなくなった」「油っこいものが苦手になった」など、肝臓疲労からの体調につながるもととなります。)
※打僕についての過去の記事です。こちらもどうぞご参考に。
(2011年10月8日) |