生理痛と横座り〜ある日の施術より〜


30代女性。生理痛がとてもひどい。

股関節の左右バランス、仙骨の歪み(弾力があるかないか)がポイントです。

横座りや足組みのくせのある方は、股関節を検査してみると、例えば今回の女性では、右の股関節は内側に、左は外側にそれぞれ捻りやすくなっていました。

両足先を右に流した横座りのかたち通りに、股関節がくせづいているということです。

お尻の左が接地した状態で座り続けることになりますから、上半身の体重を左側ばかりにかけ続けられた骨盤は徐々に歪み始めます。

ひどくなってくると、左右の寛骨(かんこつ。下図のピンク色部分の上側。下側も含めて全体では腸骨と呼ばれます)に挟まれた仙骨はガチガチに、身動きがとれなくなってしまいます。

寛骨

イラストby「アイリス・アイリスの作業現場」

また、向きが左右逆の股関節で普段歩くわけですから、歩けば歩くほど、骨盤を歪ませることに。

今回の場合であれば、骨盤の左を開き、右を閉じるためのウォーキングを普段からわざわざ続けてしまっているようなものです。

また、腰椎と股関節は、太くて大きな筋肉「大腰筋」によってつながっています。

股関節のバランスが悪いと、この大腰筋の左右のテンションが釣り合わず、腰椎も歪ませます。

背骨の胸椎下部や腰椎上部、そしてその下の仙骨から伸びる神経により、子宮や卵巣は働いています。

「横座り」「捻れた歩き方」によって腰椎、骨盤を歪ませてしまうと、子宮・卵巣の神経にとってはダブルパンチ。

小さい頃からの習慣によって横座りをしてしまう人、また体質的に内臓が弱くて、下腹をかばうような姿勢を無意識にとってしまい、それがたまたま横座りになってしまう人。理由は様々です。

例えば今回の女性であれば「骨盤型」調整に加え、肝臓調整によりお腹の中をかばった姿勢をとらずに済むようにした後、股関節のくせを時間をかけて整えさせていただきました。(肝臓は上半身の右側に位置する大きな臓器。もともと重たい分、上半身も微妙に右に傾きがちですが、肝臓疲労によりさらに重たくなると、よりいっそう右傾きが強くなり、それに応じた横座りを作り出します。)

生理痛は骨盤の歪みのみを論じるだけでは不十分。 胃腸など他の臓器と子宮・卵巣が自律神経的にシーソー関係になっているため、胃腸の調整も必要なこと。立ち方・歩き方など、日常生活動作も改善していかなければならないことなど、いくつもの方向から、その方に応じた調整方法を探っていくとよいでしょう。

過去の関連記事も参考にして下さいね。

股関節と歩き方について

胃腸と子宮・卵巣のシーソー関係について

 

※骨盤型など12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』

(2011年11月5日)

 



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